伝統の味を守り続ける松江の老舗和菓子屋「彩雲堂」の工場見学をさせて頂きました

取材記事

皆さんこんにちは、 ヨーロッパ各地を訪れお菓子研究家として日々活動中のパティシエさやココです。

創業明治7年、和菓子処松江で手作りの味を守られている「彩雲堂」の工場見学をさせて頂きました。

伝統の味を守り続ける松江の老舗和菓子屋「彩雲堂」

彩雲堂の支店数は島根県、鳥取県含めて13店舗あり、彩雲堂は松江を代表する老舗和菓子店です。

島根県松江市は京都、金沢と並ぶ「日本三代菓子」そして茶処としても知られています。

彩雲堂 八束工場見学

今回、工場を案内して頂いたのは「彩雲堂」代表取締役の山口周平社長です。貴重な体験をさせて頂き本当にありがとうございました。

そして、手作りの和菓子の味を守られ製造している工場が中海に囲まれた海風が心地よい島根県松江市八束町にあります。

彩雲堂 八束工場の外観はこちら。

正面の入り口には売店があります。

こちらが店内です。

工場の売店限定!カステラの切れ端詰め合わせ

工場の売店でしか売っていないカステラの切れ端詰め合わせがあるのですが、その日に焼いた、出来たてホヤホヤのものなのでおすすめです。

購入して実食です。カステラの箱を持ってびっくり!予想以上にずっしりとしていました。お得感がとてもありますね。

お値段は1箱¥540(税込)です。安い!

工場内の様子

ここからは、工場見学の様子です。

はじめに見学したのが、和菓子職人さんが亥の子餅(いのこもち)を作っている現場です。

亥の子餅のとは、旧暦の亥の月(10月)の最初の亥の日に餅を食べる行事です。
その年に収穫された新米で餅をつき、亥の刻(午後10時頃)に食べると万病を除くと言われている縁起菓子です。

工場内には和菓子の工程で使う、機械が至るところにありました。

こちらは、小豆を茹でる大きな機械です。スケールが違いますよね。

こちらの石臼は、彩雲堂の代表銘菓「若草」で求肥を作るときに使うものです。

若草といえば、松江藩7代藩主、松平不昧公(まつだいらふまいこう)の迎歌に由来して命名された松江を代表する歴史ある銘菓です。

彩雲堂の「若草」は素材にもこだわっています。

若草の求肥で使われるもち米は奥出雲の仁多地方で穫れる最良のものを使用していて自社工場内の石臼で少しずつ水挽きしています。

そして熟練職人が銅釜でじっくり練り上げて求肥を作ります。

こちらは、大きな銅釜など使って作業する力仕事の場所なので、男性の和菓子職人さんが多く担当されています。

炊きあがった餡です。1回に作る量がすごいですね!

彩雲堂の代表銘菓「若草」の仕込み様子

最後に見させていただいたのは先程お話しましたが、彩雲堂の代表銘菓「若草」です。

出来上がった求肥に若草色に彩られた寒梅粉のそぼろをつけているところですね。

若草色がとても綺麗で、食べるのが勿体ないくらいですね。

長年にわたって受け継がれてきた伝統的な手法で作られる銘菓は、今でもその伝統の味が守られている

このような貴重な体験はなかなかできないため、本当に素晴らしい経験をさせていただきました。そして、日本の和菓子は洋菓子にも引けを取らない世界的に称賛されるお菓子だと強く感じました。

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